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地域活性化しんきん運動・優秀賞

長野信用金庫(長野県) 市町村連携「しんみせ応援プロジェクト」

 長野市中心市街地は毎年一定の創業者がいるものの、早期廃業が多く事務所や倉庫の空きが目立ち、地域活性化には中心市街地の空洞化を食い止める必要があった。そこで長野信用金庫は2018年4月、日本財団「わがまち基金」の助成金を活用し、長野市中心市街地での創業案件に限定した市街地活性化事業「しんみせ応援プロジェクト」をスタートした(同助成金の終了後の2021年度からは当金庫独自の事業として継続)。
 その後、当金庫営業エリアである長野県北信地区全域での創業支援体制を強化すべく、当金庫と地方創生に係る連携協定を締結する北信地区全15市町村で構成する「北信まちづくりプラットフォーム」の連携事業として、同プロジェクトの対象エリアも同地区に広げた。
 同プロジェクトは、①しんみせチャレンジ、②創業カレッジ、③アテンド訪問、④NAGANOまちづくり応援ファンドのスキームから構成されている。
 ①は、創業者の事業実現と事業継続率向上を目指す半年にわたるプログラム(書類選考、創業カレッジ、プレゼン選考)で、持続可能な事業と認定された事業者にスタートアップ応援金を交付する。②では、創業者や専門家から事業継続の実体験やノウハウを学ぶ。③は当金庫専担者が連携市町村実務担当者とともに創業者にモニタリングを行う「アテンド活動」を実施し、創業後の継続的なサポートを行う。④は、創業者の資金調達手段を拡充するため、当金庫と民間都市開発推進機構との共同出資により設立した。
 ①は5年間で34人に応援金を交付。交付者の事業継続率は100%(参加者累計135人の事業継続率は83.7%、2022年5月現在)であり、④は2案件、1,050万円の投資実績となっている(2023年3月現在)。
 この活動は2021年3月、地方創生に資する金融機関等の「特徴的な取組事例」に選定され、地方創生担当大臣から表彰を受けた。

  • しんみせチャレンジ合格者のクラフトビールカフェへのアテンド訪問

    >しんみせチャレンジ合格者のクラフトビールカフェへのアテンド訪問

高松信用金庫(香川県) 女性への伴走型起業支援「キャリスタ塾」

 高松信用金庫は、2015年から「起業を検討している女性の悩み・不安を解決できる場所をつくりたい」「地域で活躍する女性起業家の体験実例などが聞ける場所をつくりたい」「女性起業家ネットワークを広げられる場所をつくりたい」という思いから、女性起業家の学生服リユースショップさくらや代表 馬場加奈子氏と活動を始めた。起業を検討している、または起業して間もない女性を対象に「Sanuki Woman キャリスタ塾」(以下「塾」)を開催。事業計画書の策定などを指導する一般的な創業塾ではなく、その一歩手前の位置付け——たとえば、創業の意志はあるが方向性が不透明、何から始めればよいかわからないなどを支援すること——から展開した。
 女性起業家は、女性ならではの発想や事業に対する熱い想いを持っているものの、「それを対外的にうまく伝えられない」「誰に相談したらよいのかわからない」といった悩みを持っているケースが多い。そこで、塾でのグループディスカッションやプレゼン、自身の実体験を基にした講師からの助言などを通して、まずは自分の夢や事業への想いを整理し、それを「カタチ」に表現できるよう後押しすることを主目的に活動を実施している。
 女性を対象としているということで、親しみが持てるよう、塾の準備・当日運営などは当金庫女性職員を中心に行い、子ども連れの塾生のために、講義中は女性職員が子どもの世話を受け持つ。塾修了後も、事業計画書の策定支援など継続した支援・関係構築を行うために、原則エリア店舗の営業部店長も塾に参加し、意見交換や交流を行っている。2015年の開始から約7年間で25回塾を開催し、のべ155人が参加。卒業生のうち23人が飲食業や美容業など、さまざまな業種で起業している。
 本活動は2019年2月、中小企業庁「平成30年度創業機運醸成賞」を受賞。また2021年3月、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局より地方創生に資する金融機関等の「特徴的な取組事例」として選定され、地方創生担当大臣から表彰を受けた。

  • 講師と塾生、当金庫職員などによるグループディスカッション

    講師と塾生、当金庫職員などによるグループディスカッション

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