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会長賞

上田信用金庫(長野県) 上田市スマートシティ化計画の推進支援

 上田信用金庫は2016年、長野県上田市(以下「市」)と上田商工会議所(以下「商工会議所」)と連携して、中小企業の生産性や経営力の向上を支援し、地域産業力の強化を図り地域活性化につなげるため、「上田市キャラバン隊(ビジネスサポートチーム)」を立ち上げた。そこへ、当金庫取引先の有限会社和晃(以下「当社」)から独自開発のQRコード決済システム(以下「チケットQR」)の活用方法について相談があった。当金庫で調査したところそのシステムは特許を取得した高度な技術であり、さらに低コストでさまざまな決済サービスに対応できることから、市が推進する「スマートシティ化推進計画」の中核技術として活用可能と判断できた。
 2020年9月、鉄道やバスなどの地域公共交通の事務効率化や顧客利便性の向上を目指し、当金庫、当社、市、商工会議所、上田電鉄、上田バスをコアメンバーとして「上田市公共交通キャッシュレス化推進プロジェクト」を立ち上げた。2021年10月、地元私鉄や市内のほぼ全てのバス路線にチケットQRを導入。現在はタクシーへの導入を進めている。なお、チケットQR導入には、長野県(以下「県」)や国の補助金を充てるなどして、交通事業者の費用負担軽減を図っている。
 2021年12月、利用者が市内の飲食店、小売店などでチケットQRを使用して買い物をすると割引(プレミアム率20%)が受けられる市の消費喚起応援事業「がんばろう上田!チケットQR」を開催(2回目は2022年9月、3回目は2023年2月実施)。応援事業の実施効果により2022年11月時点でダウンロード数が11万件を超えた。その後、近隣の市町村でもチケットQRを用いた消費喚起事業が実施され、社会実装に向けて広がりを見せている。
 本活動は、2021年度の地方創生に資する金融機関等の「特徴的な取組事例」に認定され、地方創生担当大臣から表彰を受けた。

地域の未来を若者たちに託す

上田信用金庫
理事長 小池 文彦

   


 このたびは、第26回信用金庫社会貢献賞「会長賞」受賞という栄誉を賜り、心より厚く御礼申し上げます。
 地方の人口減少は深刻な問題であり、持続可能な地域づくりのためには、若者たちが地域に根付くこと、流出を防ぐことが不可欠でございます。若者が地域に根付くためにも、魅力ある地域づくり、デジタル化による住みやすい地域づくりが必要となっております。
 若者たちが、「残りたい、住みたい」と感じる持続可能な地域づくりのためにも、今回の「上田市公共交通キャッシュレス化プロジェクト」が、果たす役割は大きいものと信じております。
 これから訪れる未来に、若者たちが、お年寄りの手を取って、バスや電車に乗る姿を思い浮かべております。そんな未来の地域づくりを目指し、今後も信用金庫の業務に邁進する所存です。

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